次は世界貿易センターの跡地、グラウンド・ゼロの災害について整理します。
WTCの爆撃による環境と健康への影響
2つのタワーの爆発は有毒粉塵の厚い雲で マンハッタンを覆いました |
WTCタワーは1968年から1972年に建てられました。アスベストとセメントをスラリーを使って混ぜ合わせた混合物は、耐火材料としてスプレーされました。しかし、この方法は1971年にニューヨーク市議会により禁止されました。これによりスプレーすることは取りやめましたが、数百トンの材料が使われた後でした。すべてではないがそれらのいくつかは削減プログラムでのちに除去されました。アスベストは他の用途でも使用され、通常は砕けやすい(もろい)残留物を残さないが、911で起きたような特殊な条件ではダストに変わることもあります。ビルの材料とジェット燃料によって引き起こされた燃焼は想定外の化学物質を生み出すこともありえるかもしれません。
EPA: 隠ぺいと健康被害の悪化
攻撃のあと数週間経っても、マンハッタン南端部に広がったダストやグラウンド・ゼロから発し続ける煙は健康上のリスクはもたらさないと、環境保護庁(EPA)はニューヨーカーに保証を与えました。環境保護庁は攻撃の10日以内に5つのプレスリリースを発行し、そのような保証をサポートするデータを持っていないにも関わらず、空気は息をしても安全だと人々に保証しました。2003年8月に、EPAはブッシュ陣営によって口止めされていたことを明らかにしました。EPA監察官ニッキ・ティンズリーは2003年8月21日に報告書を発行し、EPAの公式声明はホワイトハウスの指示のもとで国家安全保障会議に影響されたと伝えました。報告書によれば、EPAは「安心する声明を追加し、警告する声明を削除する」よう影響を受けたとのことです。
シエラクラブの2004年の報告書は、グラウンド・ゼロの公衆衛生災害の隠ぺいを以前の報告よりもさらに詳細に伝えました。報告書の概要はEPA、EFMA、OSHAによる総合的な違法行為を示しています。
- グラウンド・ゼロの健康リスクの隠ぺいは、不十分な情報の政府から起こされたものではありませんでした。広大な制御不能な火災や2つの巨大ビルの崩壊を引き起こした世界貿易センターの攻撃は、国家のいかなる州においても違法となる状態、つまり人間の健康に対する既知のリスク、に導きました。この報告書から、焼却や崩壊による汚染が長期に体に残留することに対する知識を、連邦政府が無視していたことが分かります。汚染が健康上のリスクを引き起こすことを周知する前に、EPAはテストデータを待たなければならなかったという考えはばかげています。EPAは、いかなるテストデータが入ってくる前に、汚染に関する自身の知識に基づいて、健康に対する警告を出す必要がありました。
- EPAは調査をせず、毒性の危険について適切に開示しませんでした。奇妙なことに、EPAのウェブサイトは次のように報告しました。多環式芳香族炭化水素(PAH)-混合物の燃焼によって一般的に発生する発がん性化合物-は、「いかなる空気サンプル内にも」発見できなかった。しかし、4つの独立したテストは危険性の高いレベルでそれらを検出し、さらにEPA自身の研究者は、科学雑誌が「非常に深刻な種類の懸念」を持つレベルで彼らはそれらの物質を発見したことを、科学誌に報告しました。
- 連邦政府は安全性の保証を変更することはしませんでした。人々が病気になることが明らかになった後でさえも、そしてブロードウェイ290番地のEPAと同じビルにいる姉妹機関の政府従業員による調査によって民衆が健康被害に苦しんでいたことが明らかになった後でさえも、です。その調査内容は連邦政府は当時一般に公表されませんでした。2002年の雑誌にひっそりと掲載されました。
- 多くのグラウンド・ゼロの労働者は、最初の数週間は特に、適切な保護をしませんでした。このレポートは、連邦政府が安全性を保証することで、装着しづらくそして疲れやすくする人工呼吸マスクの必要性についてのメッセージを労働者が受け取れなかったことを説明しています。
- OSHAはグラウンド・ゼロの労働者に安全基準を適用することを拒否しました。国家の緊急事態における権限を持っていないとまちがった主張をしました。緊急事態が去った後も長くこの拒否は続けられ、OSHAスタッフが安全性の助言を努力し続けたにも関わらず深刻な健康と安全性の被害が発生したことが明らかになった後でさえも、その拒否は続けられました。
- EPAとFEMAは、ニューヨークシティのヘルス部門と協力して、共同部門に濡れた布切れで汚染されたダストを取り除くことができると説明しました。事実、彼らは地域住民に安全マスクを実際に身に着けさせないようにしました。
有毒物質排出の5か月以上の持続
2001年9月から2002年9月におけるグラウンド・ ゼロとブロードウェイ209Eの2地点の7種のPAH 空気中濃度 |
グラウンド・ゼロ労働者の健康モニタープログラム
攻撃に続いてマウント・サイナイ・メディカルセンターはグラウンドゼロ労働者の健康をモニターするために世界貿易センター医療スクリーニングプログラムを設立しました。しかし、連邦政府職員たちはこのプログラムの対象外とされ、彼らの健康は連邦政府によって仕切られるプログラムによってモニターされると伝えられました。ニューヨーク・デイリー・ニュースは次のように報告しました。保健社会福祉省はスクリーニングプログラムのために370万ドルを受け取ったが、そのプログラムは2003年にはじまったものの2003年度中に終了しました、スクリーニングされたのはたったの600人以下の人たちだけでした。
健康モニタリングを要求する訴訟
2004年3月10日に、EPAや現在過去いくつかの管理部門に対して集団訴訟が提起されました。建物内部の毒物にさらされた住民、学生、労働者のために行われたこの訴訟では、被告側が「世界貿易センターの粉塵暴露から生じる状態の検査と予防スクリーニングを含めた医療モニタリングプログラムを設立する」ことを要求しました。
この訴訟はグラウンド・ゼロ被爆の犠牲者のための救済を求める集団訴訟のうちの一つです。
健康被害が実際に存在したことの証拠
2005年11月に行われたAmerican College of Chest Physiciansという会議で、アルベルト・アインシュタイン医学校のデビッド・ペザント博士は12,079人の消防士の肺の機能に関する報告書の調査結果を発表しました。そのうちの多数はグラウンド・ゼロで働いていていました。
胸部医師のアメリカの大学の2005年11月の会議では、アルベルト・アインシュタイン医学校のデビッドPezantは、グラウンド・ゼロで働いていた人の多く12079消防士の肺機能に関する報告書の調査結果を、発表しました。その研究では建物の破壊で起きたダストで満たされた空気にさらされた消防士が通常よりも12倍高くまで肺機能の低下が進んでいたことを発見しました。ニューヨーク・ニュース・デイによると、その研究はグラウンド・ゼロの労働を経験した肺機能の平均的な低下は12歳分の高齢化に相当することを示しました。2006年4月の時点で、マウント・サイナイ・メディカルセンターによって行われた世界貿易センタースクリーニングプログラムは、約8000人がグラウンド・ゼロの空気にさらされたことで生じる障害のために治療が必要とされていることを、記録していました。
グラウンド・ゼロの環境にさらされたことに起因する死亡報告は、2006年初めに明らかになり始めました。1月17日のAPのレポートによれば、世界貿易センター跡地で犠牲者を探していた3人の男性が7か月の間に亡くなりました。4月にニューヨーク・ポスト紙は6人の9/11対応者が脳腫瘍を患うようになり、そのうちの1人は死亡したとレポートしました。同紙は6月に283人の世界貿易センター救助者と労働者が癌と診断されていたことをレポートしました。2007年5月に、ニューヨークシティの医療審査チーフは42歳のフェリシアダン・ジョーンズの死亡証明書を修正し、世界貿易センターのダストにさらされたことが彼女の死因に関連があることを示しました。
労働者たちの代表者で行われた集団訴訟によれば、40人以上のグラウンド・ゼロの労働者が有害物質にさらされたことで4月までに亡くなりました。6月に、訴訟の弁護士は死亡者数が57人となったことを主張しました。
グラウンド・ゼロ被爆からの死亡や深刻な重病者数は、被爆についての正しい情報が得られないことで、まだ大幅に過小評価されており、対応者たちの健康モニタリングの支援も十分に行われてません。連邦政府は2002年に予算を通過した214億ドルの連邦援助パッケージのうち、この対応者に対しては1億2500万ドルしか割り当てませんでした。推定4万人のグラウンド・ゼロ労働者のうち、たった1万6000人だけが2006年半ばに行われたマウント・サイナイ・世界貿易センター労働者とボランティアの医療スクリーニングプログラムでスクリーニングされました。
911陰謀論 #37 につづく
参考URL
http://911research.wtc7.net/wtc/groundzero/environment.html
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